犬や猫を飼ってみた体験談をご用意しております

【犬】あんなに賢かった子にはもう会えない

美人で賢くてとにかく可愛いわんこ

 

小学生の頃、友達の家で生まれたわんこをもらってきました。

 

その子とは同じクラスで親友でしたが、わんこをもらう約束した後に、なぜかその後にけんかしちゃいました。

 

けんかの理由は思い出せないけれど、もう仲直りしないつもりだったので、子犬をもらう約束もなしだなと、内心諦めていました。

 

しかしなんとその子の方から仲直りしてきたのです!

 

私は純粋に嬉しかったけど、その子は8匹も生まれた子犬をもてあましていて、私との友情よりも犬をもらってくれる約束が大事だったんだろうな、と後になってからそう思いました( ̄∇ ̄)

 

が、そんなことはどうでもいいくらい、この子は無茶苦茶可愛くて賢い女の子でした。

 

父犬がシェットランド・シープドッグの雑種だったので、毛色は黒っぽいが首回りと胸が真っ白で、どうみてもシェルティーで毛も長くてほど良い大きさ、すごい美人になりました。

 

私もまだ子供だったので、この子のために犬の飼い方の本を読んで勉強しつつ、健康や病気予防、しつけにも気を配りました。

 

初めてのことなので分からないことだらけ

 

最初来た時に、うんちをしたあとにお尻を地面に引きずってこするので、「お尻を拭いているなんてなんと上品な子なんだ」と感動した私でしたが、本を読んで蟯虫がいるせいとわかって、慌てて虫下しを飲ませたり、わが家で初のジステンバーとか予防注射も受けて、大事に大事に育てたものです。

 

簡単なしつけはすぐに覚えて、お座りやお手が出来るようになりました。

また、お手を教えたせいか、もともと器用なのか、前脚を上手に手みたいに使う子でした。

 

私が何をしてももちろん噛んだり唸ったり怒ったりなど、絶対にしなかったですが、本で見たように歯石をとってやろうと歯を触っていると、「や・め・て」と言っているとしか思えない感じで、前脚を私の手にかけてやめさせようとしていました。

 

それにブラシやくしをかけていて毛がほつれて痛くしちゃったら、「きゃん、ひいっ」と言いつつ、思わず振り向いてブラシをかけている私の手に口吻を。

 

噛んだわけじゃなくて、ただ歯が当たった程度なんですが、すぐに慌ててごめんねと、なめてくれるんですね。

 

また、小さいので上を向いて外に向かって吠えたりして首が凝るらしくて、首をマッサージしてくれと私の前で首を差し出すポーズをするんです。

 

暇なときは喜んで「お客さん、凝ってますねー」と言いつつマッサージしてあげましたが、洗面所で手を洗ったばっかりで手が濡れてるよと言ったときは、ていねいに私の手をなめて水気がなくなったら、「さあ」とばかりに下を向いてマッサージしろと・・・・・・。

 

しょうがないのでマッサージしましたよ( ̄∇ ̄)

 

それにこの子は他の犬と違って、教えないのにアイコンタクトが出来てましたが、これはどうもドッグフードを投げる、キャッチという遊びで知らず知らずにアイコンタクトになっていたらしいです。

 

ちょっとあれ見てよ、と指さすと、そっちを見るということも出来、散歩も引っ張らないで一緒に並んで歩いてくれました。

 



犬の習慣

 

賢い犬は、いつも話しかけているといつのまにか理解しているし、しつけや訓練としてしなくても習慣にしていることも身に付くんですね。

 

裏庭に放し飼いにしていたのですが、ドアをあけっぱなしにしていても絶対に家の中に入ってこなかったです。

教えてもいないのに、土間のところだけしか入ってはいけないことが分かっているようでした。

 

しかし、この子は欠点としては、かなり嫉妬深いことと、雷などの大きな音を怖がるということがありました。

 

あるときなどは、学校の側の道を通って散歩に行こうとしたら、先週の体育祭でスターターピストルの音がしたことを覚えていて、絶対いやだと言われたことがあります。

 

私はその先にある公園に行きたかったので、大丈夫だってと説得するつもりが、首輪が取れてしまって逃げられることがありました。

 

そのときはまだ「来い」を教えてなかったので、どんどん走っていくんですね。

自動車はそんなに多く通らない道ではありましたが、ヒヤヒヤしました。

 

そして、あの子は走って元の道を戻ろうとするので私は後を追いました。

私に気づくと立ち止まり、顔だけこちらに向けてじーっと待っていました。

 

そして私が歩き出すと歩く、走るとあの子も走ると、常に2mくらいの距離を保って、5分くらいで家につれて来られました。( ̄∇ ̄)

 

私ってまるで羊になった気分で、シェットランド・シープドッグやコリーは牧羊犬だったなあと思い出しました。

 

あの子はうちの家に着くと、ごめんねという顔をしてお座りして下を向きました。

 

門扉の下から庭に入れるのでさらに走り回って捕まらないと覚悟してたのに、私に謝ってわざと捕まるなんて、普通のわんこのすることじゃないですよね。

 

あまり大きくならなかったから、大人になっても抱っこが出来たのですが、抱っこするときに前脚の下のところに手を入れて「よいしょ」と声をかけると、後脚で床を蹴って抱っこしやすいようにしてくれたんですね。

 

他の犬もするのかと思ってたけど、うちの子だけだったのでびっくりしました。

 

とにかくこの子はどう見ても対等な意識を持った人間みたいで、私はあの子が食べられないチョコとかのおやつを目の前で食べないようにしていました。

 

目の前にいるときにひとりで食べないで何か必ず分けなければいけないと思ったり、散歩に行くとか約束したら必ず約束は破ってはいけない。

 

嘘をついてはいけないなど、あの子を怒らせちゃいけない、がっかりさせてはいけないといつも思っていました。

 

そのせいなのか、人間としても通じるけじめとか約束事みたいなのが身に付いたように思うんです。

今思い出しても、犬というより妹か姉とかそんな感じで、あの子も私を教育してくれたんだなと感謝しています。

 

15年一緒にいたけど、今でも時々夢に出て来るくらい、もう一度会いたいですね。