猫の多頭飼い
私は以前猫の多頭飼いをした事があります。
動画サイト等で猫の多頭飼い動画をアップロードしてる方も多くおり、そういった動画を観て多頭飼いって楽しそうだなって感じる方も多いのではないでしょうか。
私も以前はそのように考えていました。
しかし実際に多頭飼いをしてみるとこんなに大変なのかとビックリしました。
特に大変だったのが、猫同士の争いでしたね。
猫を飼いだしたのは一人暮らしをしてからです。
実家で暮らしていた頃は、両親+私+妹二人の5人家族だったので、経済面とスペース的にペットを飼う余裕がなかったんですよね。
でも一人暮らしをしだしたので、念願であった猫を飼いだしました。
最初に飼ったのはキジトラ(雄)の子猫で、友人からいただきました。
このキジトラは手が掛からず、育てやすい子でした。
最初はうまく飼えるかと不安でしたが、特にトラブルなく5年が経過。
その頃、妹が捨て猫を連れてきたんです。
ダンボール箱の中に子猫が捨てられており、可哀想だから拾ってきたそうです。
実家では飼えないから、お兄ちゃん飼って~と言ってきたわけです。
まあすでに一匹飼ってますし、多少増えても問題ないだろうと安請け合いして猫の多頭飼いが始まりました。
拾ってきた子猫は、合計3匹。
オスx2(白・黒)とメス1(茶)という内訳で、生後2~3週間程度でしょうか。
猫同士って縄張り争い等をする生き物ですが、最初は特にトラブルありませんでした。
元々飼ってたキジトラは大人しい子でしたし、相手は右も左もわからぬ子猫です。
気づけば母親代わりとなってオッパイを吸われてました。
メスならともかくキジトラはオスです。
普通ならオッパイ吸われるなんてイヤなんでしょうけど、そんな素振りを見せず子猫と仲良くしてきれました。
最初の半年は猫同士でじゃれ合う事はあっても、本気の喧嘩をしたことはなかったんです。
時間経過で現れる生殖能力
でも半年経過した頃から、黒猫が他の猫を嫌うようになりました。
猫って生後半年で生殖能力が身につきます。
まあ大人になったって事なんでしょうね。
だからか縄張り意識みたいなものも生まれたんだと思います。
ただ見知らぬ猫相手ならともかく、先住猫であるキジトラのオッパイを吸ってましたし、それ以外は生まれてからずっと一緒の兄弟猫だったのでこれは意外でしたね。
嫌いといっても他の猫を避ける程度ならいいんです。
でも黒猫の場合は攻撃的になるんです。
しかも手加減なしの。
猫を飼ってる人でも知らないかもしれませんが、猫って普段は超手加減をしてます。
たまに本気を出して爪を出す時もありますが、それでも全力というわけではないんです。
一応リミッターみたいなものが働いてるんでしょうね。
しかし黒猫の攻撃にはそういうリミッターが掛かっておらず、その爪は凶器そのものでした。
猫同士で喧嘩をしても、爪が刺さって出血するなんて事は普通ありませんよね。
でも黒猫の場合、完全手加減無しで引っかくので、攻撃された猫は傷だらけに。
飼ってる猫はどれも体毛がそこそこあり、多少皮膚にダメージを負うような怪我してもパっと見で怪我をしてるかどうかわかりません。
普通はブラッシングやノミチェックの為に毛を掻き分けたりしないと、皮膚についた怪我なんて発見出来ないものです。
でも黒猫に攻撃された箇所は傷が深く、出血量もかなりあったので毛が真っ赤に染まり怪我したかどうかすぐわかる程でした。
このままだと黒猫に他の猫が殺されるかも?と感じる程の脅威でした。
実際私も黒猫と白猫の殺し合いを止めようとして、興奮しまくりの黒猫から攻撃を受けて皮膚は裂け、血がドバーっと出た事もあります。
もし爪の当たり所が悪く動脈を切っていたら、私は死んでかもしれないってぐらいの深い傷でした。
とりあえず同じ室内で共存する事は無理だと判断し、黒猫だけ大きめのケージに入れて他の猫を保護することにしました。
黒猫だけ別にしてみた結果
黒猫がおかしくなったのは生後半年経過してからですし、人間で言うなら思春期みたいなものかもしれません。
そこで数ヶ月~半年放置しておけば、精神状態は安定するかもと思って様子見をしました。
でも半年経過しても黒猫の他の猫嫌いは改善しません。
ただ何もかもが嫌いだ!というのならわかるのですが、不思議と人間だけは好きでした。
飼い主である私や何度も顔を合わせた事のある友人はもちろん、初対面の人間相手でも嬉しそうにかまって~とミャーミャー鳴くんです。
近寄るだけでゴロゴロ言いますし、撫でるとお尻を上げてシッポをピーンと立たせてすっごく喜ぶんですよね。
他猫はキライで人間は好きという黒猫の性質は変わらなかったので、結局黒猫以外の猫を実家で引き取ってもらいました。
黒猫だけが家に残った現状
私が実家に居た頃はペットを飼うのは反対されてましたが、すでに私は巣立っており妹達も社会人になって経済的にも場所的にも余裕があります。
それに捨て猫を連れてきたのは妹ですから、実家にも責任を負ってもらわないということで黒猫以外の三匹を引き取ってもらいました。
数だけで言えば私が黒猫以外の三匹を引き取るべきだったんでしょうが、黒猫は特殊な猫ですから。
私が最後まで責任を持って面倒を見なければと考え、数は多くても飼いやすい他の三匹を実家に任せたというわけです。
こうすることで他の三匹は黒猫の脅威から離れられましたし、黒猫もケージ暮らしから部屋飼いになったので自由を得られました。
猫ってそれぞれ個性があります。
中には黒猫のような多頭飼い出来ない猫もいてるので、多頭飼いしたいと考えてる方は気をつけてくださいね。