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人(猫)生は波乱万丈!?二度の手術と三度の出産

1匹の子猫との出会い

 

うちの猫(メス、推定9歳、デブ)は、とにかくわがままです。

 

完全家猫ではないので、家と外を出たり入ったり出たり入ったり…(開け閉めは人間による自動ドア。)

 

そんな彼女のわがままも、まあ仕方がないかな、と時々けんかをまじえつつ許せるのは、かわいさのみならず、その小さな体で体感してきた壮絶な猫生を知るからでしょう。

 

出会いは8年前の冬。

前家の勝手口でにゃんとも力無く、命からがらという具合で精いっぱい鳴いていました。

 

当時はがりがりに痩せた子猫で、真っ白なからだで、雪の妖精を思わせる風貌でしたので、ゆきちゃんと命名。

 

現在のふてぶてしい姿からはとても想像できないような名前です。

 

ゆきちゃんは最初こそ警戒心のかたまりで、ご飯も少ししか食べず、まさに借りてきた猫状態でしたが、ものの1,2か月ほどで「人間による自動ドア」を要求するほどのアタシ様主義になっていました。



猫の出産

 

そんなゆきちゃんの最初の出産と二度目の出産は、何の問題もなく安産でした。

 

最初は私自身の膝の上で三匹(当家に伝わる伝説「膝の上出産」である)、二回目は敷地内の納屋で二匹の出産をしました。

 

子猫のかわいさといったら、目に入れても痛くないとか、食べてしまいたいとか、世の中にあるすべての”かわいい”を形容することばを使ってもまるで表せないほど、”かわいい”のです!!

 

もふもふのころころが、これまた悪いことばかりするのだけれども、もうにゃんでも許しちゃう!

 

1~2か月もすれば巣立っていくのですが、巣立ちも全子猫がうまくやり遂げるわけではなく、残念な事故、原因不明の衰弱などで命を落とした子猫もいました。

 

その後、これもまたストレスとなった引越しをし、現在の我が家にゆきちゃんも住まうこととなったのですが、その引越し当初、家族は気が付かなかったのですが、実はゆきちゃんは身重でした。

 

そして数か月後、いざ陣痛をむかえましたが、何か様子がおかしい。

 

これまでの出産でいえば、陣痛が始まって数時間もすれば無事全員出てきていましたが、今回に限っては早朝から半日以上苦しんでいるのに一向に産まれる気配がありません。

 

しかしまあゴロゴロ鳴いたり、いきんだりは続けているのでもう少し様子を見ようということで見守っていると、夕方ごろに一匹目の頭が出現・・・。

 

しかし頭以降ぜんぜん進まないんです。

動物病院に電話で相談し、頭をひっぱってみることにしました。

 

そして一匹取り出せたものの、息はないし、ゆきちゃんもなめたりしようとしないんです。

夜、母が帰宅したところで、一緒に動物病院に連れて行くことになりました。

 

ふだんは洗濯ネットにいれるのも一苦労のところが、毛布をしいたのみの後部座席におとなしく座っているゆきちゃんを見て、相当な危機を感じました。

 

病院は時間外でしたが、緊急手術をすることになりました。

 

もう出産するのは難しいので、年齢的にも体力的にも、子宮ごと摘出するのがよいと言われ、そのまま子宮ごと子猫も取り出すことになりました。

 

飼い主としてもなかなかショッキングでしたが、母猫として、メスとして、相当つらい思いをしたのではないかな、と思います。

 

その後は獣医さんの技術もあったのか立ち直りは早く、一気にデブ猫への道をたどることとなりました。

 

家で食っちゃ寝し、時々外に出て木登り、爪とぎと、自由な猫ライフを満喫です。

 

友達もできました。

近所の畳屋のトラ猫です。

 

猫同士が鼻であいさつしている姿は、なんともかわいらしいものです。

 

猫の大けが大事件発生!

 

しかしそんな平穏な日々を一変するような出来事が・・・。

2019年の4月、つまり今年の春のことです。

 

私が不在中の出来事でしたが、なんと近所の犬、それも大きな大きな紀州犬が、家の中に入ってきて暴れるという事件がおきたのです。

 

時間は朝の5時。

駐車場に巣を作っているツバメちゃんのために、毎朝シャッターを開けに行くのが母の日課でした。

 

シャッターを開けに行くという、ものの1分程度の時間に事件は起きました。

どこかしらから走ってきたビッグサイズのワンちゃんが、玄関から我が家へ突入!

 

猫ベッドですやりすやり寝ていたゆきちゃんを追い掛け回したのです。

 

家中追い掛け回した末、客間においつめ、一発犬パンチをしたんです。

 

ゆきちゃんは右目と口、右足を負傷しました。

駐車場に隠れていた母は急いで近くの駐在所へ猛チャリダッシュ!

 

駐在さんとともに犬の捕獲を試みている最中に、犬の飼い主が登場、無事捕獲されました。

 

のちのち話を聞くと、その大きなワンちゃんは別に、襲うとかそんなつもりじゃなかったようです。

ワンちゃんに話を聞いたわけではないですが・・・。

 

ただ、散歩中にテンションあがって、一緒に遊ぼうぜ!わーい!ってなってただけのようです。

ワンちゃんの言い分は知りませんが、そんな感じだと言ってました(飼い主さんが)。

 

 

ゆきちゃんはこれまた緊急手術をおこないました。

今回はなかなかの暴れ具合で、病院に向かうあいだは洗濯ネット+かごの厳重装備だったそうです。

 

結局三針縫い、厳重装備で、無事帰宅。

その後家でもかなりのショックな様子で、しばらくは一日中こたつにひきこもるようになりました。

 



猫のメンタル強さと生命力

 

もう復帰は難しいのかな・・・。

このまま寝ててもいいんだよ。

 

と思っていたら、外出したいと言い出したので、半分あきらめ、出してやることにしました。

 

帰ってこないゆきちゃん・・・。

もう二日たちました。

 

このままさよならかな、と思っていたら三日目の朝のことです。

「にゃー!」突然裏庭で元気な声が…!

 

そして現在、またまた元気に復活し、わがまま猫ライフを送っています。

なかなかのメンタルと生命力です。

 

このように、ゆきちゃんは特にかもしれませんが、「動物を飼うのは大変だ、飼うもんじゃない」というのは格言だと思います。

 

リアルに命と向き合うことになります。

しかし、”かわいい”んです。

 

目も耳も、太陽のようなにおいも、究極の癒しなのです。

その癒しがあるから、なにより、自分のことを好きでいてくれるから、猫は飼うもんだよ、と思うのです。

 

癒し担当の我が家のアタシ様主義猫は、今後いったい何歳まで生きるのでしょうか。

もう緊急手術にはならないよう見守りつつ、これからも仲良くやっていきたいです。