シェルターにいた弱々しい子猫
うちの猫は先月、8歳の誕生日を迎えました。
といっても、シェルターから引き取った子なので、正確な誕生日は知りません。
9月の終わりに保護されたとき、約1ヶ月~1ヶ月半くらいの猫だったというシェルターの曖昧な情報を元に、誕生日を勝手に、8月半ば過ぎあたりに決めました。
この子が家にやってきたのは3ヶ月の頃。
シェルターで見かけたとき、とても弱々しかったです。
寝ていたのを起こして見せてもらったところ、ぐったりしていました。
ちょうど風邪をひいて、その日の朝から薬を飲み始めたところだったそうです。
弱々しい見た目、しかもよく見ると垂れ目?!
こんな子、私が引き取らなきゃ、きっと誰にも引き取ってもらえない!
という気持ちから、この子を引き取ることに決めました。
我が家という知らない場所にやってきた子猫の反応
家にやってきた初日は、ビクビクしっぱなしでした。
なのでまず最初にしたことは、ウンチでしたね。
ちゃんとトイレにしました。
偉い子だ、賢い子だ!
と、褒めたたえました( ̄∇ ̄)
落ち着かない様子だったので、キャリーに入れてしばらく放っておくと、仰向けで口を開けて爆睡してました。
よっぽど疲れていたんでしょうね。
そりゃそうですよね、いきなり知らないところに連れてこられて、ここが新しいおうちだよと言ってもわかるわけありませんものね。
翌日には、ケージは自分のテリトリーとわかったようで、ねこじゃらしで遊んでも、ケージから出てくることはありませんでした。
その翌日にはケージから少し離れ、翌々日には完全にケージから出て遊ぶようになりました。
この頃には、もうだいぶ慣れてきたように記憶しています。
成長が早い子猫
まだ小さいのに、テレビ台にジャンプして乗ろうとしていました。
その度に、失敗して落ちたのはすごく可愛かったです。
そして翌日、再チャレンジして、見事テレビ台に一発でジャンプできたのには心底驚きました。
たった1日で!
なんて成長が早いんだろうと。
子猫の頃はとにかく好奇心旺盛でした。
気づいたら、2階の階段の手すりを歩いていたこともあったり、こちらも青ざめることが多かったです。
そしてやっと迎えた1歳の誕生日。
いつもより少し豪華なご飯をあげて、「1歳のお誕生日おめでとう!」と、紙に書いて猫と一緒に記念撮影までしました。
1歳で猫は大人になるので、成人式みたいな気持ちでした。
怪我をした子猫
その1週間後でした、あの子が怪我をしたのは・・・。
家族みんなが部屋にいなかったので、何が起きたのかは分かりません。
気づいたら足をひきずっていました。
触ると、シャーッと威嚇してきたんです。
すぐに離して、病院の午後の診察が始まるのを待って駆け込みました。
結果、大腿骨骨折で手術が必要とのこと・・・。
でもまだまだ小さいので、ボルトで骨を固定するのは難しいとのこと。
折れてしまった骨を削ってなくしてしまえば、痛みはすぐに消える・・・。
その場合、少し脚力が落ちるが筋力でカバーはできる・・・。
どちらにしますか?
と聞かれ、先生もお勧めしてくれた骨を削る方を選びました。
泣きながら病院を後にして、無事手術を終えた後も、面会できる日は面会に行きました。
今まで聞いたこともないような大きな声で鳴くのを聞いて、また泣いてしまい、とにかく退院の日が待ち遠しかったです。
やっと退院して落ち着いてから、筋力アップさせなければ!
と猫じゃらしを使って、とにかくジャンプさせまくりました。
お陰で今も足に支障はなく生活できています。
そんな手術・入院から3ヶ月後のこと。
再び怪我をした子猫
2階の自室にいたら、バリバリバリドターンというものすごい音が!
部屋を飛び出して見に行くと、猫が1階で立とうとしても立てずに、もがいていました。
どうやら2階の手すりを辿って高い場所に飛び移り、そこから何かに失敗して1階に落ちたようです。
また!また怪我しちゃった!!
慌てて階段を駆け下りると、私に怒られると思ったのか、猫は一気に立ち上がり駆け出して別の部屋に行き、突然ご飯を食べ始めました。
かなり動揺していたみたいです。
私もこの時点で動揺して号泣していました。
その後、様子を見ていると、やっぱり足を引きずっている。
これはまた病院だ…
と、また午後の診察を待って一番に駆け込むと、残念なことに主治医はお休みでした。
別の先生が診てくれましたが、高いところから落ちた場合に心配なのは、内臓とのことでした。
レントゲンを撮ってくれましたが異常はなし。
足等も診てもらったとは思うんですが、私はもう泣いてしまっていたのでよくわからず・・・。
打撲だと思うので、とりあえず3日間ケージレストさせてくださいとのことで、猫は3日間ケージ内で絶対安静を言い渡されました。
でも3日経っても、足は引きずっていて全然よくならない。
3日目に主治医がいることを確認して、また病院に向かいました。
主治医は呑気な感じで、よくなったかな~?と。
全然よくなってません!と言うと、すぐに足を触り、これは膝のお皿が外れてるね・・・と。
なんで?なんで最初の先生それわからなかったの?!
また検査をするとのことでした。
待っている間に携帯で猫、膝のお皿で調べたら、手術と書いてありました。
ああ、また手術だ。
前回からまだ3ヶ月しか経ってないのに…。
検査が終わり、また先生によくお願いをして泣きながら病院を後にしました。
運動神経が鈍い子猫
前回の骨折の手術のときは、手術が終わった時点で、痛みもなくなっていたので元気でした。
しかし、今回は手術が終わっても痛みは残っていたらしく、先生に威嚇しまくりだったそうです。
先生とも色々お話しました。
「本来、猫は2メートルの高さから落ちても無事なんだけどね、たぶんこの子は・・・運が悪いんだね」
先生、私わかってます、この子は運が悪いんじゃない、単に運動神経が鈍いんだということを・・・。
1歳になってすぐに手術が続いたことにショックを受けた私は、2歳からこの子の誕生日を祝うことはやめにしました。
8歳になった今年まで一度もやってません。
この子はちゃんと大人になれるんだろうか?
無事に生きられるだろか?
と何度も思いました。
でも誕生日より何より、この子が毎日を元気で楽しく幸せに過ごしてくれれば、もうそれだけで十分だと。
誕生日を祝うことをやめたせいかどうかはわかりませんが、それ以降、この子は怪我はしていません。
今はすっかり落ち着いています。
たまに尿検査の値がおかしくなるけど、それも様子見で大丈夫。
この子がうちに来てもう8年も経ったなんて信じられません。
そして、この子がいなかった頃の生活が今は信じられません。
いつかお別れする日が来るのはわかっていますが、そのときは虹の橋のたもとで待っているよう、しっかりと言い聞かせるつもりです。
そしてあちらで再会するのを楽しみに、私は余生を送ることになると思います。