クリスマスプレゼントとしてやってきた子猫
私の家では元々1匹猫がいました。
その猫は、もうかれこれ、10年位一緒に生活をしていました。
ある時、夫が小学生の子供のクリスマスプレゼントにと、子猫を職場の人からもらってくる事に決めました。
私はもう猫が1匹いるし、今飼っている猫が嫌がるかもしれないから、新しい子猫は今は必要ないのでは、と言いました。
しかも、猫は物ではないから、子供が子猫を欲しがっているからといって、クリスマスプレゼントにともらってくるのはどうかと、夫の考えに反対していました。
ちょうどその頃、私は出産を終えたばかりで、生まれたばかりの赤ちゃんが家にいました。
余計に、子猫をもらってくることには賛成できませんでした。
しかし主人は、たかが猫だから別に何も考えたりしないよ、と私の意見を聞いてはもらえませんでした。
今の飼い猫の気持ちも、赤ちゃんに子猫が怪我をさせてしまうかもしれないということも、全く考えずに夫は、子猫を職場の人からもらって来てしまいました。
家に来た子猫を喜んだのは子供だけ
実際に子猫を見たときは可愛らしいとは思ったのですが、やはり家に既に飼っていた猫が、突然やって来た猫を嫌がっているというか、あまり受け入れていない感じした。
可愛いけれどこれはどうなることか、と思いながら飼い始めました。
子供は、子猫が家に来たことで喜んではいました。
その子猫が大きくなって、外に出て遊ぶようになってからは、可愛いだけでは済まない感じになってしまいました。
というのも、その子猫は外に出ると、必ずねずみや鳥を取って来ては、自宅の庭に投げ散らかして行くんです。
家に居る時は、赤ちゃんの眠っているベビーベッドに飛び乗って、ベッドの中に入ってしまったり・・・。
ベッドの柵の外から、赤ちゃんに手を伸ばして、赤ちゃんに怪我をさせてしまったり・・・。
主人のパソコンを、テーブルから落として壊してしまったり・・・。
主人のプレイステーションを触って、勝手に中に入れているゲームCDを取り出して、加えてどこかに持って行ってしまったり・・・。
子供と庭で戯れていると思ったら、突然子供の足にジャンプして、爪を立てて引っ掻いてしまったり・・・。
と結構暴れまくっていたので、大きくなるにつれて、毎日のお世話が大変になってしまいました。
うちにもとから居る猫とも、相性が合わなかったのか、本当に毎日のように顔を合わせるたびに、飛びかかっていって噛み付いたりしてました。
新しく我が家に入ってきた子猫ちゃんのイメージが、良いものというより悪いイメージになってしまっていました。
私も、赤ちゃんに怪我をさせてはいけないということで、神経をピリピリとさせていました。
突然消えてしまった子猫
いつも何かしでかしてくれるので、食事はきちんと欲しがるだけあげましたが、
いい子いい子をしてあげたり・・・。
一緒に遊んであげたり・・・。
足元にスリスリと近寄らせてあげたり・・・。
ということは、この子猫に対しては、していなかった気がしています。
子供たちに、よく怪我をさせてしまうこともあって、子猫が眠っていても場所を移動させたり、外に出して遊びに行かせたりしていました。
その子猫がある日、いつものように、ご飯が欲しいと泣いていたので、ご飯をあげたんです。
その後、ソファーでいつものように眠っていたのですが、主人が起きた子猫を庭に出してしまったのです。
仕方なく、子猫も遊びに行っていたのですが、その日の夜から家に戻らず、その次の日もその次の日も戻ってこないままでした。
今では、子猫がいなくなってから、1週間が経ちました。
未だに、子猫は見付かっていません。
子猫がいなくなって残ったのは「後悔」
今まで、それほど子猫を構ってはあげてはいませんでした。
しかし、いなくなったかも、と思い始めた時からは、もうこの子猫のことが心配で心配でどうしようもなくなってしまいました。
この子猫ちゃんがいなくなった日から、毎日子猫の名前を庭に出て呼んだり・・・。
赤ちゃんの散歩の時間に、一緒に外を歩きながら、子猫の名前を呼びながら歩いたり・・・。
もしかすると事故に遭っていたらどうしようか、と心配で心配で夜も眠れない日々が続いています。
この子猫がいなくなってから、初めてその子の存在感の大きさに気付かされました。
いくら家の中でめちゃくちゃをしてくれていても、お庭にねずみや鳥などのいろんな小動物を怪我させたり捕まえてきても、なんでもしていいから、今まで通り家にいて欲しいと思いました。
それと同時に、自分自身に対して、どうしてもっとその子猫に優しくしてあげれなかったのか・・・。
どうしてその子猫を見るたびに、イライラしてしまって外にいつも出していたのか・・・。
と後悔しました。
もっと可愛がってあげていたら、もっと優しくしてあげていたら、もっと落ち着いて接してあげてれいたら、子猫も家からいなくなる事はなかったのかな、と思いました。
小さな子猫の、存在感に気付かされた時には、もう遅いのです。
子猫に対する後悔ばかりが残りました。
本当に毎日1日1日を大切に接してあげるべきでした。
今は昔から飼っている猫だけが残っています。
なんだか家族の一員が抜けたみたいで、ショックでなりません。
いつか子猫が無事に帰ってくることだけを願って、これからも毎日家の庭や窓から子猫を呼び続けようと思っています。
一度家族の一員になったからには、最後まで責任を持って、お世話をしてあげないといけません。
そうこの子猫に改めて思い知らされました。
いなくなった原因は不明なのですが、それでも私にも責任があるかもしれません。
もし戻ってきた時は、今度こそ、一生懸命可愛がっていきたいと思います。