犬派の私が猫を拾ってきた理由
私は小さい頃から犬を飼っていました。
もちろん、犬派か猫派かと聞かれれば、断然犬派です。
歴代の犬とは朝夕散歩へ出かけ、休みの日には遠出してドッグランを楽しむ毎日でした。
猫は人に懐かず家につく・・・きままな同居人のイメージでした。
猫とはおでかけもできないし、気ままでかわいい仕草を見て楽しむだけ。
なんなら魚を飼うのと、どう違うかもわかりませんでした(魚愛好家の方ごめんなさい)。
そんなある日、駅前で子猫を見つけました。
近所のお店の方に聞くと、2~3日前から突然現れた猫のようでした。
この辺りは、飲食店が多いので、大きくなってゴミを漁られるのも、店の前で車にひかれるのも困る・・・。
近々、保健所に連絡しようと思っているとのことでした。
さすがの私でも、この子猫が保健所に行ったらどうなるのかくらいはわかります。
それではあまりにかわいそうだと思い、連れて帰ってきてしまいました。
猫のしつけは意外と簡単
まずは、その足で動物病院へと駆け込みました。
一通りの診察を終えると、猫を家族に預けて、ペットショップで飼育に必要なグッズを一式買いそろえて帰ってきました。
生後約1ヶ月半のその子猫は、無事にミルクを飲んでくれて一安心です。
さて、きっと次はトイレをするだろう・・・。
猫トイレと猫砂をセッティングし、子猫がソワソワ動き出すのを待ちます。
地面をクンクンして回りだしたら、すぐにトイレに連れていきます。
犬の飼育経験がある私は、タイミングを逃すまいと、子猫を見つめていました。
すると、ソワソワし始めた子猫は、自ら猫トイレを発見!
その中で用を済ませ、砂をかけ始めたではありませんか!
何も教えていないのに、とずいぶんと驚いたものです。
さらに、置いていた爪とぎまで自分で見つけ、小さな身体で一丁前に爪をとぎ始めました。
一からトレイトレーニングだと意気込んでいた私は、すっかり拍子抜けです。
結局、飼育に必要なトイレと爪とぎのトレーニングは、初日から何も教えずに済んでしまいました。
猫もトレーニングができる
小さい頃の夢がドッグトレーナーだった私は、こんなにあっさりと人と暮らすルールを覚えてしまった猫に物足りなさを感じていました。
しかし、飼育に必要なトレーニングができるのだから、他のしつけもやってみよう!
ということで、トレーニングを始めることにしました。
犬とのトレーニングで重要なことは、しっかりとした主従関係を結ぶことです。
それができれば、あとは人間と暮らす上でのルールを作り、こうしてほしい、これはイヤだと伝えていくだけです。
猫を飼育する中で知ったことは、本来単独行動をする猫に対して、明確な主従関係を結ぶのは難しいということです。
しかし、信頼関係をつくることはできます。
猫は犬と比べて、かなりの人見知りです。
つまり、逆を介せば、私と猫との信頼関係を作るのは、比較的簡単だということです。
いつも対等な立場を意識しながら、人間と暮らすルールを伝えていくように心がけました。
我が家の猫は、ゴハンなどの単語だけでなく、日常生活に使う2語文までなら、そのほとんどを理解しています。
オイデ、オスワリなどのコマンドはほぼ完ぺきです。
モッテコイ遊びが得意で、境界線トレーニングも入っています。
どこかのオバカなわんちゃんより、しっかりトレーニングされていると自負しています。
猫飼いの情報収集は大変
猫に散歩は必要ありません。
昨今の猫ブームの理由のひとつに、散歩をしなくて良いので手間がかからないというのがあると思います。
しかし、私にとって、これは非常に不便なことでした。
完全室内飼いの我が家は、近所の方から見て、猫を飼っているのかどうかはわかりません。
しかし、犬を飼うと散歩に出ます。
これは、種類や大きさなどは関係なく、ほぼ全ての犬の飼い主は毎日、犬と一緒に散歩に出ることでしょう。
そうすれば、自然とご近所にワン友さんができます。
朝夕公園に集まったり、すれ違う時に挨拶をしたりします。
そして、その時に近所の動物病院の評判を聞いたり、しつけや病気の相談をしたりと、犬を飼ううえでの心強い仲間になってくれるのです。
しかし、猫にはこのコミュニティーが存在しないのです。
困った私は、SNSで猫コミュニティーを広げました。
初めて猫を飼ううえでの、心強い相談相手となってくれました。
まとめ
犬飼いだった私が、猫を飼って知ったことを紹介しました。
1番イメージが変わったことは、猫がなつくということ、それぞれの表現の違いはあれど、猫との信頼関係を結ぶことができるということです。
懐かないと思っていた猫は、無事成長しました。
私がリビングにいる時はそっと膝の上に乗り、トイレの前で出待ちをし、同じベッドで一緒に寝ます。
私が疲れているときに、無理やり遊びに誘うことはせず、そっと寄り添ってくれます。
これらの猫の魅力を知ったことは、とても大きな発見でした。
きままな同居人だと思っていた猫は、今では私の頼れるパートナーです。