猫の年間出産回数と生まれてくる子猫の数
私が小学生の時の話です。
商売を営んでいた我が家の工場裏に、たまに、しま猫が来ていました。
メスのきれいな猫で、ついエサをあげるうちに、毎日来るようになってしまいました。
姉と私が飼いたいと何度も交渉して、かなりしぶしぶ承諾をされ、猫との生活が始まりました。
ところがこの猫、近所ではボス猫的立場だったらしく、ずる賢い上に、たーーーくさん子どもを生みました。
普通の猫の出産は、1年に2回だそうですが、この猫は年に3~4回のお産で、1回に4~6匹産みました。
2年もする頃には、我が家は19匹の猫屋敷になりました。
猫が多すぎて貰い手も中々見つからない
最初の頃は、子猫が産まれる度に貰い手を探します。
何匹かはもらわれては行ったのですが、やはり全猫の貰い手はつかず・・・。
悩んでる間に、次のお産が・・・。
やむを得ず、大元の最初に飼い始めたしま猫を避妊手術しました。
母が、お前が飼い始めたんだから責任を持ちなさいと、夜寝るときは全猫私の部屋に入れて寝ていました。
夜中まで大騒ぎだし、うるさいわ臭いわの日々でした。
でも冬場は、みんな布団に入ってくるので暖かかったです。
猫が猫を食べる?親猫が子猫を食べるケースが存在する
そんなある日の悲劇です。
生後3ヶ月の、ふわふわ毛の猫が妊娠してしまいました。
オスメス一緒にいたので仕方がないのですが、まさか3ヶ月で妊娠するとは思わなかったです。
そしてある日の夜明けに、寝ていた私の足元が暖かく濡れているので、びっくりして起きると、ベッドの布団の上で出産していました。
ちょっと早産だったので、やや小さめな子猫が3匹、小さく泣いていました。
母猫もそこにいましたが、まだ出産が終わってないのか、お腹が大きいままで落ち着きがなかったです。
お産用に用意した箱に、母猫と子猫を移そうかなと考えていたところ、なんと私の目の前で母猫が子猫を噛み殺してしまいました。
急いで助けようとしましたが、もう亡くなっており、泣く泣く庭に埋葬しました。
その後も外で3匹産んだのですが、すべて他の猫たちに殺されたり食べられたりしてしまいました。
このことがあって以来、ある程度の月齢になったら避妊手術、去勢手術をするようにしていきました。
その度に申し訳ない気持ちでいました。
それゆえに、猫は年々減っていきました。
道路際に住んでいたので、何匹かは、車にひかれてしまって亡くなってしまいました。
猫が猫を助けて重症!母猫が強いと思った瞬間
そんなある日、道路を渡り、戻ってくるときに引かれそうになった猫を、最初に飼ったしま猫がくわえて助けました。
その時に左足をひかれて、さらに牙を一本折ってしまい、瀕死の重症を負いました。
病院に連れていきましたが、助からないかもと言われました。
しばらくご飯もろくに食べられず、動けない状態でした。
子どもたちが心配して、いつもしま猫の周りをうろうろしていました。
それでも奇跡的に回復していきました。
びっこを引きながらだけれども、自力で歩けるようになり、ご飯も食べられるようになりました。
母は強しだなぁと思います。
ですが、走ったりすることはできず、牙も片方折れたままだったので、よく捕っていたネズミなどは捕れなくなり、ボス猫の地位からは降りました。
猫は死期を悟るといなくなるという習性
飼い初めて6年くらい経った頃のことです。
知り合いからどうしてももらってほしいと、黒の長毛種のを飼うことになりました。
艶々と黒光りする美しい猫でした。
しかし、ものすごく気性が荒かったのです。
しま猫一家は、たちまち追い出されてしまいました。
その後、しま猫は近所の家の方が飼ってくれたので、たまに様子を見ることができました。
その後、黒猫は子どもを3匹産んで、2匹は貰われていきました。
そんな黒猫は、しばらくすると行方不明になりました。
猫は死ぬ姿を人に見せないというのを聞いたことがあるので、ひょっとしたら病気だったのかもしれません。
しま猫は、20歳で老衰で穏やかに亡くなったそうです。
黒猫の子猫も、我が家で18歳まで生きてくれました。
猫たちには、人間のエゴをしてしまったかもしれません。
ですが、私達家族は猫と生活できた日々がとても楽しい思い出です。